お客様の声

日野原先生との思い出

病院のエントランスロビーに導入された「MS1001-M(メープル)」

今から10年ほど前です。日野原先生を聖路加病院にお訪ねしたのは。
音楽療法を推進されていらっしゃった先生にぜひエムズシステムのスピーカーを聞いて頂こうと何度もアポイントを申し入れました。
しかしご多忙な先生になかなか辿り着けません。
そんなある日、やっと電話がつながり、直接お話しすることが出来ました。
「いやあ、私もなかなか忙しくてね。すぐにアポイントをいつ、というわけには行かないんですよ。そうですね、あと4,5年すると多少落ち着くと思うので、そのころまた」

当時、日野原先生は94歳ですから、あと4,5年後と言うことは、100歳くらいになると多少時間ができるということでしょうか。驚きました。
同じ音楽療法学会の理事をされていた湯川れい子さんにご紹介頂き、その後、なんとか30分、お時間を頂けることになりました。
トイスラー記念館でお会いしました
モーツァルトのピアノを流すと、
「いいねえ、モーツァルトは」とおっしゃってしばらく聞いてくださったあと、
「このスピーカーの原理はどうなっているの。科学的にみると、ちょっと
不思議な形というか、構造ですよね」

このスピーカーの原理原則について説明を始めたとしても、とても頂いた30分では足らないし、何より奏でる音をそのままご体感頂きたい思いで、日野原先生にこう申し上げました。

「これはいわば、生の楽器の音に極めて近い音の鳴り方を実現した初めてのスピーカーです」とだけ言と、
「なるほど、だからこれはライブなんですね。
これはライブですよ。ここで演奏しているもの」
先生は瞬時にしてご納得されました。
「で、どうすればいの?」
聖路加病院で音楽療法として、またターミナルケアとしてお使い頂きたいのです、と申し上げると、
「これは面白いものが書けそうですね。音楽療法の新しい側面から何か書けそうな気がする」と仰ってくださいました。

その後、先生はその場で何本か電話され、翌週、音楽療法に関わっていらっしゃる関係者を集めるように指示を出されました。
「来週、もう一度、ここに来てくださいますか。私だけで決めるとね、まずいでしょ。みんなにも聞かせてあげたいので、もう一度、こんなふうにライブを聞かせてください」
こうして1週間後には、エムズシステムのスピーカーを聖路加病院でご使用いただくこととなりました。

あれからもう10年が経ったのですね。日野原先生には、新しい側面から、音楽療法に関する論文を書いて頂いていたのでしょうか。

私にとってはご自宅用にアンプ内蔵のスピーカーを電話でご注文頂いたのが何よりの喜びでした。
ピアニストになりたかった日野原先生は医者としての科学的な解析よりも、生の楽器のように音が広がるエムズシステムのスピーカーを音楽家として直感的にご理解されたのだと思います。
いまはゆっくりとお好きなモーツァルトと音楽談義をされているかも知れません。